世界中で愛されるミッフィーと、その生みの親ディック・ブルーナー
「ミッフィー」という小さなうさぎの女の子をご存じですか?
絵本やグッズで見かけたことがある人も多いと思います。ミッフィーはオランダ生まれのキャラクターで、オリジナルの名前は「ナインチェ・プラウス」といいます。
実はこのミッフィーを生み出したのは、絵本作家のディック・ブルーナーという人物なんです。

ブルーナーは1927年、オランダのユトレヒトという町に生まれました。彼の家は出版社をやっていたので、小さいころから本に囲まれて育ちました。最初は画家を目指していましたが、家業を手伝っていくうちに、自分で本を作るようになっていきます。
ミッフィーが生まれたのは1955年。ブルーナーが息子のために、うさぎの絵を描いたのがはじまりでした。それが後に絵本として出版され、たちまち世界中で人気になっていきました。

ミッフィーの魅力といえば、なんといってもそのシンプルなデザインです。太めの線、少ない色、いつも同じような表情。でもそれがかえって、見る人の心にスッと入ってくるやさしさを持っています。
ブルーナーは「子どもだからといって、簡単なことしか伝えないのはよくない」と考えていたそうです。たとえば『うさこちゃんのおじいちゃん』ではおじいちゃんの死を描いていますし、『うさこちゃん びょういんへいく』ではケガをして病院に行く様子が出てきます。どちらも子どもにとって身近だけれど、ちょっと重たいテーマです。でもブルーナーは、それをちゃんと向き合って描こうとしました。
ブルーナーは絵もデザインも、すべて自分の手で仕上げることにこだわっていました。「できるだけ少ない線で、できるだけ多くのことを伝えたい」というのが彼のスタイルです。その姿勢は、今も多くのアーティストに影響を与えています。
2017年にブルーナーは亡くなりましたが、それまでに出版された絵本は120冊以上。30以上の言語に翻訳されており、今でも世界中の子どもたちに愛されています。
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